里山フェスタ開催にあたり

里山フェスタ開催にあたり

見上げるような入道雲が夏の訪れを告げるころとなりました。
八岳地区の皆様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか。

8月6日(土)に里山フェスタを開催するにあたり、
事業部から簡単にご挨拶をさせていただきたいと思います。

我々八岳地域づくり協議会では地域の環境問題についても思慮しております。
まずは世界のゴミ情勢からからお話しさせていただきます。

現在、人類の母なる海がゴミであふれようとしています。
世界に1億5千万トンのプラスティックゴミが溢れ、
そのうち海には毎年800万トンが流入されていると推定されています。
紫外線を浴びたプラスティックは、波にもまれ、他のプラスチックごみや岩砂との衝突により
劣化して徐々に小さく微細化し、浮遊して魚や海鳥が飲み込んでしまいます。
さらに生物がプラスチック粒子の表面に付着すると、
動物によるプラスチック粒子の誤食を招き、やがて食物網に取り込まれます。
こうしてプラスチックに由来する(ときに有害な)化学物質は生物の体内に蓄積していきます。
この問題は私たちの食生活にも影響を与える深刻な問題として考える必要があると認識しています。

2050年には魚よりゴミの方が多くなると予測されています。
その大半は私たちが住む里や町から、水路や川に流れ出しています。
山間のゴミ捨てや不法投棄されたごみが散乱し、大雨や強風で川に入り
やがては海にたどり着き、その影響は深刻な環境問題となるでしょう。
これは遠い未来の話ではなく、私たちの子供の世代までには確実に顕在化しうる問題です。

八岳地区には自慢できる自然風景が数多く残ります。認定されてはいませんが、
貴重なジオラマやこれらの価値を見直し、ごみを無くして美しい自然を後世に伝えていきたい。
今回、実際に大見川のゴミを拾い魚を観察し、また、収集した石ころやごみで、魚や風景を描くことで
環境の大切さを感じてもらいたいと考えております。
最後に、我々はこうした活動を、できるところから改善し、継続していくことで、
この問題に真摯に取り組んでいくことをお約束いたします。

2022.7.31
八岳地域づくり協議会副会長 山下

里山フェスタ(240dpi)